読書
買って手放して買い直し、 何度も読んでいる愛読書の一つ『倉橋由美子の怪奇掌篇』を、またしても。 倉橋由美子の怪奇掌篇 (新潮文庫 く 4-11) 作者:倉橋 由美子 新潮社 Amazon 倉橋由美子の怪奇掌篇(新潮文庫) 作者:倉橋 由美子 新潮社 Amazon 同内容・別…
倉橋由美子『聖少女』を何度目かの通読。 何回読んだかは忘れたが、毎度新しい発見・気づきがあるのが嬉しい。 聖少女 (新潮文庫) 作者:由美子, 倉橋 新潮社 Amazon 新潮現代文学〈69〉倉橋由美子 (1979年)聖少女 夢の浮橋 パルタイ 婚約 白い髪の童女 Amazo…
2009年に一度読んだ倉橋由美子『反悲劇』を再読。 ギリシャ悲劇をベースにした幻想不条理短編集。 反悲劇 (新潮文庫 草 113-8) 作者:倉橋 由美子 新潮社 Amazon 反悲劇 (講談社文芸文庫) 作者:倉橋由美子 講談社 Amazon 向日葵の家 酔郷にて 白い髪の童女 河…
九年ほど前に古本を買って一度読んだ倉橋由美子短編集『悪い夏』を再読。 悪い夏 (角川文庫) 作者:倉橋 由美子 Amazon 愛の陰画 蠍たち パッション 死んだ眼 夏の終り 犬と少年 悪い夏 愛の陰画 学生運動に身を投じるぼくだったが、組織は内部崩壊の兆しを見…
読みやすい南條竹則先生の新訳クトゥルー神話シリーズその4 ラヴクラフト『チャールズ・デクスター・ウォード事件』(新潮文庫)読了。 チャールズ・デクスター・ウォード事件 (新潮文庫 ラ 19-4) 作者:H・P・ラヴクラフト 新潮社 Amazon チャールズ・デ…
J.G.バラード『楽園への疾走(Rushing to Paradise,1994)』読了。 タヒチの南東600マイルに浮かぶサン・エスプリ島に棲息するアホウドリ及び、 その他の動植物を保護することを訴え、 核実験を行おうとするフランス軍に敵対的行動を繰り広げる 英国人の中年…
何故だか今頃、古い本を買って読みまして。 ワタクシあるある、映画未見のまま、 深夜にホラー系作品の情報収集をしていたら気になり出したので。 堕ちる天使 (ハヤカワ文庫 NV 245) 作者:ウィリアム ヒョーツバーグ 早川書房 Amazon エンゼル・ハート [Blu-…
河出文庫『復讐 三島由紀夫×ミステリ』を購入、読了。 以前読んだ「博覧会」「朝の純愛」を再読したくなり、 両方収録されている本を探して、これに行き着いたので。 復讐 三島由紀夫×ミステリ (河出文庫) 作者:三島由紀夫 河出書房新社 Amazon 微妙にネタバ…
三島由紀夫『殉教』を十年ぶりくらいに再読。 前回の記録が雑過ぎたので、今回は少し細かく綴ってみます。 よって、一部ネタバレ気味ですが、ご容赦を。 殉教 (新潮文庫) 作者:由紀夫, 三島 新潮社 Amazon 軽王子と衣通姫 第一部 第二部 殉教 獅子《エウリピ…
三島由紀夫『近代能楽集』読了。 本当はもう新潮社の本は買いたくないのですがね (などと言いつつ次もまた……ぐぬぬ) 近代能楽集 (新潮文庫) 作者:由紀夫, 三島 新潮社 Amazon 近代能楽集 (英文版) - Five modern Noh Plays 作者:三島由 紀夫 Tuttle Publis…
twitter……じゃなかった、X(あーしょーもな)で相互フォローの方が レビューを書かれていたので関心を持って古書購入、読了。 セルビア(旧ユーゴスラヴィア生まれ)の作家ゾラン・ジヴコヴィッチの 短編集『12人の蒐集家/ティーショップ』。 前者のイメー…
J.G.バラード短編全集、全5巻の掉尾。 ④読了から随分、間が空いてしまったけれど……。 J・G・バラード短編全集5 近未来の神話 作者:J・G・バラード 東京創元社 Amazon ⑤は1977年から1996年の間に発表された24編。 巻末にウィリアム・ギブスンによるJ.G.B.頌…
平凡社ライブラリー、東雅夫=編、文豪怪異小品集シリーズ第13弾、 『我が見る魔もの』を読了。 稲垣足穂の著作から「幽霊」「おばけ」「怪異」に彩られた作品を集めた一冊。 我が見る魔もの: 稲垣足穂怪異小品集 (971;971) (平凡社ライブラリー 971) 作者:…
映画『シェルタリング・スカイ』の原作小説が有名なアメリカの作家 ポール・ボウルズが妻と共にモロッコのタンジールに移住してから、 親しくなった現地の――作家ではない――青年たちに、 思いつくまま物語を口述させ、 それを聞き書き(あるいは録音して後か…
ゴールデンウィークを延長してくれるよう、 何故エヴァンズに頼まなかったのか……? なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 78) 作者:アガサ クリスティー 早川書房 Amazon なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? (ハヤカワ文…
今頃ですが、ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』 The Universal Baseball Association, Inc.,J.Henry Waugh,Prop.(1968) を読了。 ユニヴァーサル野球協会 (白水Uブックス) 作者:ロバート クーヴァー 白水社 Amazon ユニヴァーサル野球協会 (…
19世紀末から20世紀末にかけてアメリカの女性の作家によって書かれた、 母と娘の関係に焦点を当てた 短編小説のアンソロジー『母娘(ははむすめ)短編小説集』(平凡社ライブラリー) を読了。 全9編中6編が南部出身作家の作品で、 いわゆるディープサウス…
ラヴクラフトに影響を受けた英米の作家によるオマージュ・アンソロジー、 ワインバーグ&グリーンバーグ=編『ラヴクラフトの遺産』(創元推理文庫)読了。 ラヴクラフトの遺産 (創元推理文庫) (創元推理文庫 F ラ 1-11) 作者:F.ポール ウィルスン,ブライア…
『心は孤独な狩人(The Heart is a Lonely Hunter,1940)』に続いて カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー(The Member of the Wedding,1946)』 を読了。 結婚式のメンバー (新潮文庫) 作者:カーソン・マッカラーズ 新潮社 Amazon 結婚式のメンバー (1…
カーソン・マッカラーズ『心は孤独な狩人』(The Heart Is a Lonely Hunter,1940) 読了。 キリのいいところで休止して別の本を先に読む(3冊!)という暴挙に出たので 年を跨いでしまった……。 心は孤独な狩人(新潮文庫) 作者:カーソン・マッカラーズ 新…
J.L.ボルヘス『シェイクスピアの記憶』(岩波文庫)読了。 収録作の三編は『バベルの図書館22 パラケルススの薔薇』(国書刊行会)で 既読だったが、本邦初訳の表題作のために購入・読了。 シェイクスピアの記憶 (岩波文庫 赤792-10) 作者:ホルヘ・ルイス・…
昔は春日ファンを自称していたのですが、めっきりご無沙汰で。 『しつこさの精神病理』(2010年)辺りから、ちょっと説教臭くなってきたぞ ……と思うようになったせいか。 しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人 (角川oneテーマ21) 作者:春日 武彦 K…
英国の事務弁護士ケイト・モーガン初の著書、草思社: 『殺人者たちの「罪」と「罰」~イギリスにおける人殺しと裁判の歴史』読了。 原題はシンプルに MURDER:THE BIOGRAPHY 。 かの地における古来から現代までの正しい〈裁き〉を巡る考察。 殺人者たちの「…
ミカコの思い出。 かつて勤務した女だらけのオフィスに在籍していた大学生アルバイト、ミカコの話。 もっとも、私の方が後から入ったので、 年下の彼女にいろいろ教わる立場だったのだが。 ある日、ミカコが言った。 「『アメリカン・サイコ』読んだ???」…
映画は未見。 ワタクシあるあるですけど、 これも有名過ぎるので観ていないにもかかわらず様々な媒体で情報を得て つい観た気になってしまっていた作品の一つ。 ファイト・クラブ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray] ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社…
吉村昭『破船』読了。 購入したのは新潮文庫2022年5月(改版)35刷。 この時点で既にうっすらネタバレ臭が……と言いつつ載せてしまう(笑)。 ひと月ほど前、どこかで絶賛レビューを読み、興味を持ったので購入。 しかし……そのレビューを最後まで読まなけれ…
うろ覚えですが、多分 懐かしの大好きなドラマ『インスマスを覆う影』を久しぶりに視聴した後、 この本の存在を知って中古で購入したのではなかったかと。 クトゥルー怪異録 (学研M文庫) 作者:秀行, 菊地,史郎, 佐野,彬光, 高木,純一, 友成,千昭, 小中,正紀,…
順序が逆になりましたが、 『ギリシャ・ミステリ傑作選~無益な殺人未遂への想像上の反響』に続いて 『ギリシャSF傑作選~ノヴァ・ヘラス』読了。 fukagawa-natsumi.hatenablog.com ギリシャ・ミステリ傑作選 無益な殺人未遂への想像上の反響 (竹書房文庫 ぽ…
三年前に竹書房のSFアンソロジー『シオンズ・フィクション』を読みまして。 シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選 (竹書房文庫) 竹書房 Amazon booklog.jp そのギリシャ版とも呼ぶべき『ノヴァ・ヘラス』が出るよ! とアナウンスされていたのでボー…
英国最初期の推理小説群から、 その形式が洗練されていく過程を浮かび上がらせようというアンソロジー 岩波文庫『英国古典推理小説集』読了。 英国古典推理小説集 (岩波文庫) 岩波書店 Amazon 全収録作について基本的にネタバレなしでザックリと。 ■チャール…