深川夏眠の備忘録

自称アマチュア小説家の雑記。

本日のランチ+α。

今日の一人ランチ(仏伊折衷的な……)。

 

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ホワイトアスパラガスのミモザ風。奥にあるのはフォカッチャ。

 

ホワイトアスパラの瑞々しさにウットリ。

ミモザ風の玉子がほんのり甘いのも素敵。

 

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目鯛とアサリのナージュ。

 

野菜と白ワインで作ったブイヨンで魚介を煮て旨味を引き出したスープ

――というのがナージュ(nage)の定義らしい。

プチトマトの酸味と菜の花の仄かな苦みがいいアクセント。

 

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デザートのパンプディング(紅茶と共に)。

 

このブログでは創作関連と読書や映画にまつわる話しか

しないはずだったのですが、

先日、いい加減に扱っていたShortNoteを退会したので、

あちらに主に投稿していた飯テロ系も……いいや、やってしまえ、

ということで。

 

甘い物もいただいたのですが、今日は実は記念日だったので、

夜にもケーキを食べる羽目に(笑)。

 

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いちごショート&チーズケーキ。

 

あ、一人で2個食べたんじゃありません、念のため(笑)。

ごちそうさまでした(-人-)💕

 

最新掌編「桃仁」公開!

2021年の書き下ろし第4弾「桃仁」を公開しました。

 

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カクヨムで開催中のKAC2021の四つめのお題に参戦したのです。

 

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今回は緩い。

「ホラー or ミステリー」――それはお題やのうてジャンルや!

と、インチキ関西弁でツッコまずにいられませんでしたが、

一昨日の発表を目にした瞬間、新喜劇の1シーンのごとく

ズッこけた人は少なくなかったことと思います。

 

それはさておき。

割と得意(?)な分野なので、

どうにか締切に間に合わせたいと考えたところで、

現在連載中の『ディアーリオ』のこぼれ話にすれば上手く行きそう……

ということで、山奥の女子校の寄宿舎を出たOGの回想を採用しました。

 

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タイトルの読みは「トウニン」。

桃の種のこと。

二字熟語にしたのは後で『掌編』に収録したいからです。

 

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ショートショート「桃仁」イメージ画像(種じゃなくて実ですが……)。

 

しかし、今度も締切直後に凡ミスが発覚。

嘆かわしい……。

ついでに言うと、本文だけじゃなく、タグも一つ間違えました。

 

× ホラー&ミステリー ⇒ ○ ホラー or ミステリー

 

でした(トホホ)。

 

今から修正すると最終更新日時が更新されてしまって、

もしかしてエントリー無効になっては困るので、

イベント終了までそのままにしておきます。

 

ともあれ、ご笑覧くださいませ。

 

尚、本日12時から始まった

第5弾のお題は「スマホ」だそうですので、全力でスルーします(笑)。

知らんがな。

 

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最新掌編「弔客」公開!

2021年の書き下ろし第3弾「弔客」を公開しました。

 

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カクヨムで開催中のKAC2021の

三つ目のお題「直観」に参戦したのです。

(二つ目「走る」は無理でした、不参加)

 

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今度はパパッと短くまとめた自分を、ちょっぴり褒めてあげたい(笑)。

 

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ショートショート「弔客」イメージ。

 

タイトルは弔問客のこと。

何故二字熟語にしたかと言えば、後で『掌編』に収録したいからです。

ちなみに「弔客」も辞書に載っている正しい日本語。

「弔問」でもよかったのですが、この語は既に使っているので。

 

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ともあれ、ご笑覧ください。

 

ブックレビュー『狐武者』

購入から四年半以上寝かせてしまった積ん読本、『狐武者』をようやく読了。

岡本綺堂の文庫初収録作品、全7編。

時代小説文庫なので、すべて時代劇かと思っていたが、そうではなかった。

 

狐武者 (光文社時代小説文庫)

狐武者 (光文社時代小説文庫)

 

 

うす雪(1918年)

 薄く雪の積もった東京の街に起きた事件。

 雑誌編集長・須郷匡三の妹・貞子は女学校の教諭で、

 自宅に数人の生徒を寄宿させていたが、

 そのうちの一人、栗田男爵令嬢・雪子が姿を消したという。

 捜索に力を貸そうとした匡三は意外な事実に行き当たった――。

 *

 老人が我欲のために若者を利用しようとする(私の嫌いなタイプの)

 ストーリーだが、地の文のリズム感が心地よくて物語に引き込まれた。

 それにしても、携帯端末どころか固定電話すら普及率の低かった時代ゆえ、

 取りあえず相手の家へ行ってみる、しかし留守だったというパターンが多く、

 間延びしてしまうのが残念。

 ずっと昔は探偵ごっこも大変だったのだ。

 しかし、妹想いの兄に免じて許してつかわす(笑)。

 

最後の舞台1920年

 語り手「私」は周囲から「先生」と呼ばれる男性で、

 作家(小説家,脚本家,演出家……?)らしい。

 「私」が千葉県の海岸近くに宿を取り、一人で散策していると、

 六、七年前に一度会ったことのある女性と偶然再会。

 と言っても、相手は当時、まだほんの少女だったので、

 印象がまったく変わっていって咄嗟に思い出せないくらいだった。

 女優志望の彼女に見込みはなさそうだから諦めた方がいいとアドバイスした

 「私」だったが、彼女はその後、旅回りの劇団員として

 有明夢子なる芸名でほどほどに活躍しているらしかった。

 「私」は夢子と女優仲間の小野町子と、

 二人の間に入った深見安二郎なる男性の

 三角関係の顛末を目撃する羽目になる。

 

姉妹1921年

 タイトルの読みは「きょうだい」。

 某男爵家に仕えていた女性「わたくし」の回想。

 男爵令嬢姉妹、常子と道子について――だが、

 二人の極端な対比を描いたり、

 その間に特別な秘密や軋轢があったといった話をしたりするわけではない。

 鎌倉の別荘で常子と近づきになったらしい駆け出しの画家が

 夜間、使用人に見咎められ、取り押さえられたとき、常子が取った態度と、

 その後の成り行きについて。

 

眼科病院の話1920年

 梶沢医師が近所の眼科医院で起きた一件に巻き込まれる話。

 院長・津幡の女性関係と、それに付け込んで悪事を目論んだ者たちについて。

 *

 タイトルから勝手にグランギニョレスクな奇譚を想像していたが、

 至ってノーマルな話だった。

 

ja.wikipedia.org

 

勇士伝1924年

 天正十年四月、豊臣秀吉に攻め込まれた備中高松城

 城主・清水長左衛門宗治に仕える矢坂次郎兵衛光近は

 河童と狸の助力で様々な手柄を立て、結婚もしたが、

 徐々に妖怪変化が疎ましくなり……。

 

明智左馬助(1923年)

 近江国の若侍・入江小七郎十七歳が狐に取り憑かれ、

 禰宜がお祓いをしようと申し出たが、

 後から訪ねてきた父・長兵衛の知人・三宅弥平次が疑義を……。

 ※タイトルは三宅弥平次の出世後の名前。

 

狐武者1924年

 元弘三年、肥後の菊池から大宰府へ向かった入道寂阿の配下、

 十八歳の若侍・真木小次郎重治の記憶。

 彼は父が母と結婚する前に契った狐の化身に見守られ続けていた――。

 


青蛙堂鬼談』の愛読者ゆえ、

ゾッとする怪異譚を期待していたのだけれども、

意外に薄味、アッサリしていたなぁ。

 

青蛙堂鬼談 - 岡本綺堂読物集二 (中公文庫)

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  • 作者:岡本 綺堂
  • 発売日: 2012/10/23
  • メディア: 文庫
 
青蛙堂鬼談

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青蛙堂鬼談 (青空文庫POD)

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  • 作者:岡本綺堂
  • 発売日: 1988/10/20
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 

 

最新掌編「ドールハウス」公開!

2021年の書き下ろし第2弾「ドールハウス」を公開しました。

kakuyomu.jp

 

カクヨムで開催中のKAC2021の

一つ目のお題「おうち時間」に参戦したのです。

kakuyomu.jp

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規定は書き下ろし1200~4000字なので、

出題されたら脊髄反射的に思いついたことを

なるべく短く表現するのがベター……と、わかってはいたものの、

書き始めたら3400字超。

しかも、締切40分前の入稿でした(トホホ)。

限られた時間に急いで書いたので粗い文章になってしまったと反省しつつ、

この着眼点は少数派だろうと自負しております。

 

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ショートショートドールハウス」イメージ。

 

子供の頃、あの中に入って現実とは違う生活感を味わってみたい

……なんて思いませんでしたか?

ということで。

 

3月いっぱいで企画が終了してから縦書き版をRomancerにアップする予定です。

romancer.voyager.co.jp

 

お題は全部で10問出るそうで、皆勤賞は不可能だけれど、

せめてもう一つ二つ、何か書ければと思っております。

 

ブックレビュー『霊応ゲーム』

パトリック・レドモンド『霊応ゲーム』(ハヤカワ文庫)読了。

長かった……。

 

何がどうして辿り着いたか覚えていないが、

以前、絶版になって中古市場で値が吊り上がっているこの本を知った。

当時、あまりに高すぎるので見送り、

どれくらい経ったか、2015年に文庫化されたので購入した。

 

霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)
 
霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)

霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)

 

 

が、それから6年近くも寝かせてしまったのだった。

 

1999年1月、ロンドン。

1950年代に英国の全寮制パブリック・スクール

カークストン・アベイ学園を見舞った奇怪な事件について、

真相を知ると称する者との面会が叶ったティム・ウェバー。

長時間のインタビューを録音し、記事にして、

ジャーナリストとして脚光を浴びたいと願うティムだったが……。

 

ja.wikipedia.org

 

話中話――って、つい書いてしまうけれど、正しくは劇中劇、

第一部~第四部が、来訪者が語った過去の事件。

その後、エピローグで元のティムの部屋に戻って、幕。

 

ja.wikipedia.org

 

ところが、劇中劇が三人称のあっちこっち移動しまくる視点で綴られていて、

非常に読みにくかった。

せめて章または節ごとに目線が切り替わるならよかったのに。

また、語り手が知る事実を述べつつ、直接見聞きできなかった件については

周囲の関係者から得た情報を文書の形で開示するとか、

そこに推測を付け加えるなどするのが読者にとって親切というもの。

ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』や

シオドア・スタージョン『きみの血を』のように

雑多なテクスト構成の方がいっそ読みやすくて清々しいですわ。

 

吸血鬼ドラキュラ (創元推理文庫)

吸血鬼ドラキュラ (創元推理文庫)

 

 

内容は、厳格な規則に縛られた寄宿舎で起きた悪質ないじめに端を発した、

いくつかの異様な出来事。

純真な被害者と、彼を庇う立場のクールな美少年が

報復のためにウィジャ盤を持ち出す話で、

タイトル The Wishing Game は、この西洋版こっくりさんに由来。

 

ja.wikipedia.org

 

超常現象と思われた事柄に後から科学的な説明が付されて解決する

ミステリかと思いきや、オカルトのまま終わってしまったので拍子抜け。

セリフの末尾にも「!!」や「?!」が多く、

全然耽美的な雰囲気ではなかったため、期待を裏切られた気分。

赤江瀑かよっ! とツッコまずにいられなかったぜよ……)

14~15歳の男子って、あんなに子供コドモしてましたっけね?

 

ja.wikipedia.org

 

しかし、Amazonその他のレビューにザッと目を通しても概ね高評価。

肩身が狭いざんす(笑)。

 

唯一笑ったのは、p.89 コートニーのセリフ。

 

 おまえの歯をずっと奥まで、

 自分のケツに噛みつけるくらい奥までめり込ませてやるからな!

 

いや、笑いどころを探してどうするよ(トホホ)。

まるで日本の古式ゆかしい定番の脅し文句

 

 【前略】手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わせたろかい!

 

と一緒だなぁと思って(笑)。

 

カクヨムで公開済の掌編をRomancerでもリリースしました!

昨年10月の書き下ろしショートショート「コンパニェーロ」の

縦書き版をRomancerで公開しました!

広告が出ませんから、鬱陶しくなくていいでゲショ(笑)?

 

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掌編「コンパニェーロ」Romancer版表紙

 

人語を解し、肉球タブレットを器用に“ぷにぷに”操る

不老長寿の猫がお役に立ちます!

 

作者の中では、☝あの子と☟こっちの子は同一猫です、不老長寿なので。

 

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「皇帝」縦書き版はRomancer『月と吸血鬼の遁走曲(フーガ)』収録。

 

「コンパニェーロ」横書き版も引き続きカクヨムにて無料で公開中です。

こちらは広告が表示されます。

 

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