カクヨムで開催中のKAC2021の八つめのお題に挑戦しました。
昨今、ドラマの中のセリフやネット上のやり取りなどで
よく見かける・耳にする「尊い」 という一語。
およそニュアンスは察しているけれど、さて、どうしたものかなぁ……と。
取りあえず正攻法で行く――というのは、
本来の、辞書に載っている普通の日本語として扱う――と見せかけて、
何やら神様っぽいものを拝む人が出てくるんだけれども、
尊いのはその〈神〉よりむしろ、
精神的にキツイ目に遭いながら挫けない人同士が
シンパシーを感じ合う姿なのだ……といったお話にしてみました。
それぞれに想い人のいる若い男女が互いに共感し、連帯感を覚える、という。
題して「海神(わたがみ)」。
辞書には複数の読みが掲載されていますが、
ポピュラーな「わだつみ」では小説のタイトルとして
ありがち過ぎる気がするので、今回はこちらを採用しました。
私にしては珍しく、意地悪・皮肉・残酷なオチに持ち込まず、
上品にまとめた気がします(自画自賛)。
ついでに世界観が共通する先行作品の紹介をば。
Romancer『月と吸血鬼の遁走曲(フーガ)』収録。
Romancer『金波銀波』で広告なしの縦書き版をどうぞ。
尚、本日12時から始まった第9弾の「ソロ○○」は全力スルーで(笑)。
残すところラストの1題ですが、どうなりますやら。
しかし、
来月は逆さにして振っても何も出ないんじゃないかって気が……。