深川夏眠の備忘録

自称アマチュア小説家の雑記。

映画鑑賞記『CURE』補遺。

少し時間が経って「もしや……」と気づいたことなど。

 

fukagawa-natsumi.hatenablog.com

 

映画『CURE』の話、続き――というか、おまけ。

 

主人公・高部賢一刑事の妻で、精神に問題を抱えているらしい文江が、

ごく普通の受け答えをするかと思えば

妙てけれん(←死語か?)な言動を取る日もある、といった描写が繰り返されますが、

高部が夜、帰宅すると洗濯機が稼働していて、

見てみると中は空(カラ)で脱水が続いている――という部分がありますね。

高部は「またか」といった呆れと諦めが綯い交ぜになった表情で

スイッチを切るわけですが、その演出上の意味みたいなものに思い至ったので。

 

黒幕(殺人教唆犯)にマインドコントロールされて

犯罪に手を染める人たちにとって、

トリガーになるアイテムや現象がいくつかありましたけれども(点滅する光だとか)。

各所でがピチャピチャしていましたよね。

文江が無意識に……というか習慣的に行っていた、

何も入っていない洗濯機の脱水ボタンを押して放置するという動作は、

あれらのを抜いて事態をソフトランディングさせたいとの意思の表れだったか、と。

でも、高部刑事はそれを察することが出来なかった――。

 

ちなみに、衣類も水も入っていない状態で脱水運転は可能なのか、

エラーにならないのだろうかと思って先ほど試してみましたが(笑)出来ました。

ゾワッ。