深川夏眠の備忘録

自称アマチュア小説家の雑記。

映画鑑賞記『さかなのこ』

昨日やっと映画『さかなのこ』を観てきました。

面白かったーーー。

凄く素直に「よかったよ、お勧めだよ!」とヒトに触れ回れる作品です。

私にしては珍しく(笑)。

 

sakananoko.jp

 

『さかなのこ』パンフレット。ポストカードは来場者特典。

 

稀代の魚博士さかなクン先生の半生を(恐らく少しは盛って)描いた、

ちょっぴりファンタジックと言えなくもない美しいヒューマンドラマ。

冒頭の《男か女かはどっちでもいい》が、まず真っ直ぐ心に刺さった。

 

ja.wikipedia.org

 

主演はのんさん。

公開前に情報を得たときは少し驚いたけれど、考えてみれば、

さかなクン先生役にピッタリな俳優さんって他にいるだろうか、という気が。

 

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のんさん、見事に男でも女でもどっちだっていいじゃんな主人公、

魚と絵を描くことが大好きなミー坊(一人称もミー坊なのだ)を

憑依させてらっしゃいましたね。

始まった早々、私の目には

のんさんが男の子にも女の子にも見える人に映ってクラッと来ました。

小学生のミー坊を演じた子役、西村瑞季ちゃんもすっっごく可愛かった💕

 

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魚が大好きで素直なミー坊が

関わり合った人たちを少しずつ幸せにしながら

魚博士として大成する過程をユーモラスに描いた良作。

それでいて、きちんと躓きの部分を取り上げてもいて、

その仄かな苦味がいいアクセントになっているな、と。

 

どヤンキー(死語?)のバタフライナイフを強引に借りた(?)

ミー坊がアオリイカ……いや、最初の鯵だったっけか?

ゴッチャになってるな、スイマセンえーと……ともかく、それを捌いて

一同に食わすシーンが最高にファンキーだった(笑)。

 

メタフィクション好きには堪えられない演出もあってですね。

未見の方のために詳しくは言えないけれど、要するに、

演じられる人が作中に出てきちゃうってことです、

ギョギョおじさんとして。

天才には幼少期に影響を受けた怪人物がいたんだよ――と捉えてもいいし、

ひねくれた見方をしてSFちっくに受け止めてもいい。

そういうの好きなんだなぁ。

 

音楽も素敵だった。

途中ちょっと♪「試験もなんにもナイ」になってませんでした(笑)?