古い本でAmazonに情報がなかったためか
ブクログ検索でヒットしなかったアイテムが
長い時間を経てお目見えしたので、ようやく登録。
Ⅰ「反世界の手帖」は幻の初期作品とそれを巡るインタビュー、
周辺の作家らによる中井英夫にまつわるエッセイ、等々。
Ⅱ「虚無へ捧ぐる」では編集当時=1992年の中井氏の姿を拝める。
江戸川乱歩の墓詣でや、
弥生美術館で開催された竹中英太郎展観覧の様子など。
刊行時、全集等未収録だった掌編や、未公開日記、
はたまた『虚無への供物』に登場する氷沼邸の見取り図まで掲載(貴重!)。
笠井潔氏の日本三大奇書論「完全犯罪としての作品」も読み応えあり。
圧巻は「虚無への供物幻学百科事典」。
《虚無》世界を彩るぺダントリーの詳述が読者にはありがたい。