深川夏眠の備忘録

自称アマチュア小説家の雑記。

岩波書店『図書』2020年4月号をパラパラ読む。

岩波書店『図書』2020年4月号をそろりそろり(笑)。

 

図書 2020年 04 月号 [雑誌]

図書 2020年 04 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/03/27
  • メディア: 雑誌
 

 

俳人長谷川櫂氏の連載『隣は何をする人ぞ』が今回も面白い。

第7回「誰も自分の死を知らない」。

 

 > 法律や宗教などの抽象的な用語ももともと大和言葉にはなく、

 > 漢字とともに中国からもたらされたものだった。

 > 死もその一つである。

 【中略】

 > 死も死ぬも大和言葉にはない。

 > まず死という漢字が中国から伝わり、そこから死ぬという動詞が生まれた。

 > ここから想像すれば、死という漢字が伝わる以前の日本人は

 > 死を知らなかったことになる。

 【中略】

 > 漢字の死に相当する大和言葉には「なくなる」「ゆく」「みまかる」がある。

 > しかしこれらの大和言葉には漢字の死にある厳粛な断絶の響きがない。

 > あくまである場所から別の場所へのゆるやかな移動である。

 

なるほど、日本人の死生観の一端を見事に言い表しているな……と、頷いた。

この話題は次回にも続く様子なので続きを待ちたい。

 

で、ドゥワミッシュ族の格言「死は存在しない。生きる世界が変わるだけだ」

を連想。