モーリス・ポンス『マドモワゼルB』の話題を出したら、
その根っこの話もしないわけにはいかない。
この作者とタイトルを知ったのは、
小泉喜美子『血の季節』のあとがきで、だった。
当時、小泉さんが「好きな吸血鬼小説」として挙げていた中の一冊が
『マドモワゼルB』だったので、読んでみたいと思いつつ、
リアルタイムでは入手できず、
ずっと後になって購入したときの感慨ときたら(溜め息)。
で、肝心な『血の季節』については、
よろしければこちらをご参照ください。
2016年にリニューアル版が出ましたが、そちらは未チェック。
元の文春文庫版 p.256 の いかつい誤植(笑)が訂正されたかどうか、
気になってはいるのですが。
ただ、これ、表紙のゴシックな雰囲気から
重厚なミステリだと思って手にしてガッカリしたという人の声を聞きました。
……うん、オリジナル版の装幀の方がよかった気がする。
だって、ミステリに偽装された幻想小説ですもん。
だから好きなんですけどね、私は。