何十回目――というのはさすがに大袈裟?――かの読了につき、
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長年愛読してきたオリジナル版のページが経年劣化で剥落したので
新装版を購入(2015年第3刷)。
旧版のカバーイラストは口絵に採用されていた。
あとがきは旧版のままで追加・変更なし。
個人的にずっと気になっていた「セリフが絵と逆」と思われる
フキダシの中身(p.98「めざましかけてぇ」←→「お洋服選んでぇー」)
も修正されていなかったけど、まあいいか(笑)。
今の若者の感覚からは結構ズレていると思うけど、
稼ぎまくって使いまくれ、みたいな時代があったわけで、
当時の東京の若いOLの欲望と消費の物語。
しかし、ヒロインは、ある出来事がきっかけで
お金で買える幸福に飽きてしまうのだけど、
その暮らしから脱却するにも取りあえず先立つものが必要だ、
って話になってくるところがシビア。
ともかくも、あれこれいろいろ欲しかったら
それらが充分買えるだけバキバキ働かねばならず、
バキバキ働くのが嫌だったら
少ししかお金がなくても成り立つ生活を模索しなければならないのです。
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これがヒトに勧められて一番最初に読んだ岡崎作品だったんだなぁ。
最初のうちは当然のようにユミちゃんに肩入れしていたわけだけど、
時間が経つにつれて
継母(そういえば名前は何ていうんだ?)=次女ケイコの母の気持ちも
わからなくないかもしれないなぁ……と感じるようになっていったのが
ちょっとした恐怖。
継母はユミちゃんの若さと無鉄砲さに嫉妬しているよね。
で、その感覚は別の何かに似ているぞ――という牽強付会が
私の感想文の基本ですので悪しからず(笑)。
アレだよ、アレ!
昔は「さくら可愛い~~」だったのが、
だんだん、母・松子の気持ちが理解できるモードに入っていったワケです。
トホホ。
もっとも、私は実際の生活では今時のお嬢さんたちに嫉妬していないし、
若さを羨んでもいませんが。
むしろ「ストレスが多くて大変そうだなぁ、労ってあげたいなぁ」くらいの
ぬる~い眼差しを向けておりますです。